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勉強会は自己研鑽だから、残業代は出ないーーこれってNG?
Q 当社では業務遂行にあたり必要な専門知識を身に付けるため、若手向けに勉強会を開催しています。入社3年目まではなるべく毎回参加するように声掛けをしていますが、資格試験にも有利になる内容を取り扱っていますし、この時間は自己研鑽ととらえているため特に残業代は出していません。
新入社員から「3年目までは参加するように義務付けられているようなものなのに、残業代が出ないのはおかしい」と人事部に問い合わせがありました。このような場合でも、残業代は出さなくてはいけないのでしょうか。

A 新入社員が主張するように、当該勉強会が参加を義務づけられているものであり、「使用者の指揮命令下に置かれている」と考えられるのであれば、当然に、この勉強会に参加している時間も労働時間にあたり賃金は発生します。また、その勉強会が業務時間外に開催されているのであれば、法定どおりの算出方法による残業手当の支払も必要になるでしょう。
 しかしながら、会社が主張するように、「なるべく参加するように声掛けをしている」程度のものであり、あくまでも勉強会は自由参加であり、参加の強制はしていないということであれば、労働時間には該当せず、賃金の支払義務もないものと考えられます。
 つまり、会社に賃金や残業手当の支払い義務があるかどうかの判断は、この勉強会への参加が強制であるのか、自由参加であるのかどうかの判断によるものと言えます。
 なお、ここで言う、「勉強会へは自由参加、参加を強制していない」と認められる場合とは、実態を伴うものでなければならず、例えば、対外的には、「なるべく毎回参加するよう」声掛けをする程度にとどめているけれども、もし実際に、参加しなければ、業務を行うことができなくなるということであれば、事実上の参加を強制していると言えますし、また、勉強会の不参加により、人事評価が下がったり、減給の対象となったりするなどの不利益な取扱が行われる場合も、事実上、参加を強制しているものと考えられます。
 したがって、本件ご相談についても、問題となっている勉強会について、事実上も参加については強制をしていないと考えれられるものであれば、残業代を支払う必要はないでしょう。










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